戸建てよりタワマンの方がランニング・コストは低い
- 2022.01.22
- その他
ランニング・コスト。
よく耳にすることばですが、このブログでは、単純に、
・マンションでは、固定資産税、光熱費、管理費(修繕積立費を含む)
・戸建てでは、固定資産税、光熱費、管理費(住居のQOLを保つ費用)
とします。
「生活するうえで住居にかかる最低限必要な費用」です。
以前このブログで書きましたが、
わたしの実家は、約200年前にあった北陸の庄屋さんの
お宅を、解体 → 乾燥 → 搬送して、(数年かけて)
都内に移築した古民家です。(ブログ「実家は移築古民家」)
実家を維持することと、いまリノベーションを
進行中のわが家(都心のタワーマンションの一部屋)を
維持すること、どちらがランニング・コストが低いか。
それはもちろんマンションです。
下の表は、わが家(マンション)にかかる年間のコストを
「1」とした場合の、実家(戸建て)にかかるコストです。
マンション | 戸建て(実家) | |
固定資産税 | 1 | 0.7 |
光熱費 | 1 | 1.7 |
管理費※ | 1 | 1 ≦ |
※戸建ての管理費は特段問題が発生しない年の場合 |
上表は、あくまでもわたしの実体験に基づく数字です。
固定資産税は、マンションと戸建てを同じ延べ床面積で
換算した比率を示しています。
光熱費は、同じレベルにならすのが難しいのですが
実家の費用は実際よりも少なめに計算しています。
戸建てのたいへんなところは、
表の※印でも示したように管理費の計算の仕方です。
「特段問題がない」ということがほとんどない=
何かしらガタがきたり、問題が生じることが多いのです。
わが実家でいえば、毎年出るわ出るわ、
問題のオンパレードです。ほんの一例をあげると、
・門扉のセンサーライトがこわれる。
・庭にモグラで出て樹木が倒れかける。
・大雨のあと庭にキノコとハエが大量発生。
・勝手口に向かう小さな門が歪んであかなくなる。
・ハクビシンの親子が出て床下の大捜索。
・雪かき要員が見つからない。
・郵便受けに大量の広告をねじ込まれて扉が壊れる。
・敷地の塀と公道の間にゴミを捨てられる。
・車庫の電動シャッターが動かなくなる。
・キッチンの水漏れ。
・敷地内の電信柱が錆びて自費で塗りなおし。
・漆喰壁の塗りなおし。
・土壁が地震で歪んで倒れてくる。
・隣のお宅が建て替えてしまい、目隠しのために自費で外付けブライドを設置。
・欅の床板が反りかえって急ぎの修理。
・床暖房が故障。
このような問題が次々に発生して、
いったいいくらかかるんだろう……とげんなりすることが
しばしばありました。
戸建ては、敷地内に駐車スペースが確保できる(無料)ので
コストの面でも利便性の面でも魅力といえるでしょう。
ただしそのコスト以上にいろいろな出費があるのも事実です。
「手がかかる子ほどかわいい」と言いますが、
半期に一度は訪れる不意の出費や、
極寒の朝のゴミ出し、庭の雑草との格闘、
広範囲の雪かきなど、たいへんな部分も多いのです。
また、防犯面では戸建てはマンションに到底かないません。
実家でいえばセキュリティ会社と契約しているとはいえ
やはり自身でできる防犯対策といえばしっかり鍵をかける、
知らない人がきたら応答しない、ということくらいしか
ありません。
怪しそうなセールスパーソンの突然の訪問も
若いときには簡単に突っぱねることができましたが
年をとってくるとなんだか気弱になってしまうもの。
何重かのセキュリティがある、わがマンションでは
突然の訪問者はまずいないです。
郵便ポストも戸建てのように「いつでも誰でも投函し放題」
というシステムではないので、
ごみのような広告にげんなりすることもありません。
いろいろと書きましたが、
戸建てもマンションも、それぞれに素晴らしい面があり
それぞれに弱い面もあります。
ランニング・コストという面では
予定出費の確定が容易なマンションに軍配が上がります。
突然の出費を心配することなく、
旅行や趣味の予算を組めるのはとても気持ちがいいものです。
戸建てに慣れていたわたしが、
あっという間にタワーマンション好きになってしまったのは
何十、何百世帯という仲間と
管理費をワリカンして、
より強固なセキュリティや
よりグレードの高いサービスを享受する
という、きわめて合理的なシステムに
日々幸福感をいただいているからだと思います。
「小さく産んで大きく育てろ」ではないですが、
「小さな出費で大きな安心安全」。
リノベーションが完了して新居に移れる日が本当に待ち遠しいです。
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