音のリノベ(テレビで艶々の「音」に包まれたい)

音のリノベ(テレビで艶々の「音」に包まれたい)

テレビの音、どのような設定にしていますか?

多くの方は、テレビを購入したときのまま、
スピーカーから出てくる「そのままの音」を聴いているのではないでしょうか。

それはもったいないです。

 

多くの人が聞いているであろう「そのままの音」は、
電波に乗って送られてくる「元(オリジナル)の音」とは、
かなりかけ離れています

テレビについているスピーカーはとても小さいものが多く、
低い周波数の音や、高い周波数の音を
きちんと再生する能力はあまりありません。

人の話す声はすんなり耳に入るのですが、例えば音楽番組での
バリトン(の男性歌手)の声は聴き取りにくいです。

一般的な耳をもつ人には、
残念ながらバリトン歌手の本当の「声の魅力」は伝わってこないと思います。

そもそもテレビの音にそこまで期待をしていない、
という方にこそ知っておいてほしいのですが、
もし「元(オリジナル)の音」をきちんと聴くことができたら、
テレビを楽しむ時間が、とてつもなく魅力的になるのです。

そして、
きちんと聴く方法はあります!

「手間がかかるんじゃない?」と思われるかもしれませんが、話は単純です。

テレビの音声出力を外部のDACにつなぎ、
DACをアンプにつなぎ、

オーディオ用のスピーカーから音を出す。

これだけです(下の手描き図を参照してください)。
※DAC(ダック:デジタル・アナログ・コンバータ)というのは、デジタル信号をアナログ信号に変換する装置

ご自身のおうちのテレビの裏面を見てみてください。
「音声出力」という端子があるはずです。
音声出力というものには、アナログ出力デジタル出力の2つがあります。

「音」のつくり方は、突き詰めればいろいろなやり方がありますが、
ここでは(デジタル出力の方が多くの場合音がいいので)、
デジタル出力をアンプとスピーカーにつなぐ、しかもとてもシンプルな
方法で、という前提で書きます。

デジタル出力端子、DAC、アンプ、スピーカーそれぞれを
ケーブルでつなぐだけなのですが、ケーブルの種類が異なる、ということがポイントです。

・デジタル出力端子とDAC(ダック)の間 → 多くの場合、光ケーブルでつなぎます

・DACとアンプの間 → 多くの場合、RACケーブルでつなぎます

・アンプとスピーカーの間 → いわゆるスピーカーケーブルでつなぎます

特別に難しいことは何もないのですが、ケーブルの種類が
よくわからないとか、一人で接続するのが心配という方は、
ちょっと電気に詳しい人に手伝ってもらえば、あっという間に完了です。

 

接続が済んだら、ワクワクを抑えて、
オーディオ用スピーカーから出てくる音を聴いてみてください。

 

すぐに、「元(オリジナル)の音」が、実はとても良い音で、
色々な音が含まれた豊かな音であることがわかります。

薄暗い部屋の、天井照明をつけた瞬間のように、
パッと視界が開けるような驚きがあるはずです。

 

ドラマを見ても、いつもは聞こえない効果音がよく聞こえてきて、
ワクワク、ドキドキが倍増します。
あまり音に敏感な人でなくても、男性の声が魅力的に聞こえることは確実です。
男性の声のよさには本当にびっくりですが、実は女性の声もよくなります。

音というのは、低音が十分に出ないと、全体のバランスが悪くなってしまいます。
バランスが崩れると、高い女性の声だけがキンキンして目立ち、
うるさく聞こえてしまうのです。

 

素晴らしい音環境になったところで、特にお勧めしたいのは
スポーツ中継です。

リオデジャネイロ五輪の陸上競技は大興奮で観戦しました。
あるテレビ局の中継では、競技場の人の歓声やそこで流れる音楽、
選手の足音などをきちんと「音」として拾ってくれていました。
地鳴りのような観戦者のため息や絶叫、
スタジアムの風まで感じられるような音のうねりなど、
まるで自分自身が競技場の中にいる気分で最高の時間でした。

夫も妻も普段はスポーツ観戦をする習慣がないのですが、
箱根駅伝は毎年沿道でメガホンを持って応援します。

この2年間は自粛を余儀なくされていますが、
年末から、応援する区間の全選手の名前をメモして一覧表にします。
お正月にそのメモを夫婦で握りしめて、「いざ!」と沿道に向かうのです。

選手が通る瞬間に、大声でフルネームを叫んでメッセージを送るのは
とっても楽しくて幸せで元気になります。5人目くらいで声が枯れてしまうのですが……。

沿道の応援を終えると、急いで帰宅して残りのレースをテレビ観戦します。
「音」環境がいいと、さきほど生で感じた選手たちの息づかいや足音が
テレビからも聞こえてくるのです。

選手がアスファルトを蹴る音は、接地時間がとてつもなく短く
普段聞いたことのない、なんとも表現しようのないグッとくる音なのです。
それがリビングにいながらにして、ほとんど生観戦のごとく響き渡ります。

おそらく想像以上に贅沢な音になると思いますので、
興味がある方にはぜひトライしてみてほしいです。

 

リフォーム後の我が家では、
「音」については、さらにバージョンアップする予定です。

「音」のリノベーションについては今後も随時このブログで書いていく予定です。