ユニットバスの選定(2)オーダーUB設置のハードルは高い

ユニットバスの選定(2)オーダーUB設置のハードルは高い

前回、浴室のリフォームでは、まずは
オーダーユニットバスを考えました、と書きました。

ここでは、オーダーユニットバスを諦めた理由を
ご紹介したいと思います。

 

当時、希望していたカルデバイのホーロー浴槽を
入れて、床と壁はタイルで仕上げていただこうと、
オーダーユニットバスを専門とする
東京バススタイルさんに相談に伺いました。

そこで初めて分かったこと。
その1つめは、
脱衣室から浴室へ段差の少ないバリアフリー仕上げにするには

沓摺(くつずり)高さ250mm 必要

である、ということです。

沓摺(くつずり)高さ…下図のように、マンションの
駆体の上から沓摺(ドア枠の下部にある部材)までの高さです。

わが家の沓擦高さは竣工図によれば250mmです。
しかし、実際に現状の浴室を解体してみないと
本当にオーダーユニットバスが入るかどうか
確定はできないとのことでした。

竣工図で250mmあっても、解体してみたら245mm
かもしれないし、255mmあるかもしれない。
そういうものなのだそうです。

 

日本のメーカーのユニットバスの最低沓摺高は、
たとえばTOTOさん、 LIXILさんはともに180〜200mm
タカラさんは208mmくらいです。

 

さらに
東京バススタイルさんで分かった2つめの事実。
それは、

・ユニットバスと、浴室の内壁のクリアランス左右各60mm 必要

である、ということです。

※下図のように、浴室は壁で仕切られた箱のような空間(浴室)の中に
ユニットバスという箱のような空間(ユニットバス)が
入れ子状態で設置されています。
浴室の内側と、ユニットバスの外壁との間の空間が左右各60mm
必要ということは、
計120mmの空間が必要ということです。

ちなみにTOTOさん、LIXILさん、タカラさんのユニットバスを
設置するためのクリアランスは、左右各15mm程度です。

 

以上のように、オーダーユニットバスにするというのは
一般的なユニットバスよりも設置条件が厳しいのです。

 

わが家の場合、
解体してみないとわからないオーダーユニットバスに
「かけて」みるか、「安全策」でユニットバスにするか……
これは非常に難しい選択でした。

気に入った水栓、浴槽、床材、壁材、照明、
すべてを理想通りに造れるオーダーユニットバスは
「終の住処」にはぴったりの最高の贅沢です。

でも、時間をかけて一つひとつの部材を選び、
デザインを練り、準備万端!となったところで、
いざ解体してみたら

「3mm足りないので入りませんでした」

では、洒落になりません。
想像しただけでも、そのショックからは
簡単には立ち直れそうにありません。

 

前回書いた様に、
わが家の浴室の天井高は2200mmあります。
天井高はそれなりにあり、戸建用のユニットバスが
入れられる、と喜んだのもつかの間、
「沓擦高」という思わぬ落とし穴(?)に阻まれました。

 

結局、
オーダーユニットバスを諦めることになりました。