プレミアム・リノベーションとは

わが家にとって「プレミアム・リノベーション」とは何か。

それは、夫と妻、

「ふたりの価値観をすり合わせて、突き詰めて、
たどり着いた精度の高い感性を、最大限に具現化すること」
です。

大げさにいえば、マンションの隣のお部屋と
全く同じ間取り、全く同じインテリアにしてもいいのです。
「個性のかけらもない」
と誰かに批判されてもいいのです。

それが、わたしたちのフィーリングに最もフィットし、
生活動線に余裕があり、そこにいるだけで
守られているように感じられて、
部屋のどこを見回してみても「うふふ」と
思えるような満足感を得られる空間。
それこそが、誰になんと言われようとも
住む人にとって、
特別で最高なリノベーション＝プレミアム・リノベーションです。

リノベーションを考え始めた頃には、
イタリアの名高いブランドのダイニングテーブルやチェアに
憧れた時期もありました。ショールームにも行きました。
見た目はもう「素晴らしい」の一言。

ただ、わたしたちはイタリア人ではないのです。
端的に言って、どう甘く見積もっても「脚が長くない」のです。

特に夫の方は、妻も目を見張るほど、控えめな脚の長さです。

そんなふたりが、
どこからどう見てもかっこいいチェアに座って思うこと。
「足が……足が床に届いてないんですけど……」

技術的に難しい造りや、稀少な素材を用いた
ハイグレードな設えにしたり、
最高級の高価な造作家具を多数盛り込んだりして、
美しく豪華なお部屋。そんな素晴らしいお部屋も見てきました。
でもそれは、
わが家にとってはプレミアムではないのです。

代替できない、わたしたちだけの特別すぎる空間。
繰り返しになりますが、
「ふたりの価値観をすり合わせて、突き詰めて、
たどり着いた精度の高い感性を、最大限に具現化すること」

それがプレミアム・リノベーションというものだと、
わが家では定義しています。